東京地方裁判所 昭和43年(借チ)2076号 決定
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〔決定理由〕三、そこで附随の処分について検討する。
本件賃貸借の賃料は一ケ月七万円(3.3平方米当り四六七円)であるが、土地の価格は、鑑定委員会の意見によると、現在において更地価格3.3平方米当り一〇万円と認められ、契約当時のそれは七万七〇〇〇円程度であつたと推認される。かように、本件の賃料は極めて高額であり、賃借以来現在までの五年足らずの間における賃料は既に四〇〇万円を超え、右委員会の意見によると、右賃料は附近の類似のそれに比し一八ないし二三倍にあたるものと認められる。
ところで、借地権譲渡許可の場合における財産上の給付は、従前賃貸人が借地に関し低額の対価しか取得していず、一方借地人が現在かなりの高額となつている借地権の交換価値を賃貸人の意思如何に拘わらず実現できることを考慮し、衡平の見地からその一部を賃貸人に配分すべきものとするところにその根拠があると考えられる。それ故、賃貸人が本件のような多額の対価を取得しているような場合には上記の趣旨による利害の調整を要しないものと考えられ、財産上の給付をなさしめる必要はないと解される。(安岡満彦)